ーーー

ーーーーー

ーーーーーーーー




「「ありがとうございました。」」



左手にタオルとラケットを持って相手選手と握手をする




やったぁ!!勝った!!



ベスト16、シード獲得!!



よかったぁ……



無事に勝つことができ、安心した





2階の待機場所へと行こうと、階段を上がった




階段を上がった所のたまり場で駿と駿の親友で男子副部長の橘樹(タチバナイツキ)がいた





「あ、咲良。お疲れ様」



「お疲れ、あと、おめでとう」




試合、見ててくれたんだ



そう思うと嬉しかった








って、あれ?



あたし何思ってるの…?




駿がちゃんと見ててくれて嬉しかった?




応援してくれて嬉しかった?




あたしって……もしかして、駿が好きなの……?








いやいや、ナイナイナイ!!!



何考えてんのさ!



単純に応援されてることが嬉しかっただけでしょーが!



あたし、おかしくなっちゃった?




一瞬思いついた変な考えを忘れて2人と会話する






「ありがと。2人はシードもらえた?」




そう聞くと、2人が暗い顔をした




「ああ、俺達はな……」




「たださ…」








俺たち『は』な。



その『は』にものすごく引っかかった






「花がベスト16に入れなかったんだ。」