「ま、良かったんじゃねぇの。なんも心配することはねぇよ」
さすがチームのトップにいただけのことはあって、あたしの不安も見抜いているらしい。
「うん、みんながいるから大丈夫!あ、もうケンカ吹っかけてこないでよ?」
「バカか。そんな気力もうねーよ」
「ん。それなら良し!」
グッと親指を立てて笑うと、中田は苦笑気味に笑い返してきた。
すっかり毒気の抜かれた中田を見て思う。
中田だって人のこと言えないよなーって。
昔って言っても半年ぐらいしか経ってないけど、初めて会った中田はそれはもうキモくてキモくて。
目が合った瞬間、鳥肌立ったもんね。
あのときの中田と比べたら、今の中田なんてもう別人だよ。
こんなにも人って変わるもんなのかってぐらい変わったもんね。


