「そう言えば中田、割と強いんだった」
「てめぇ、割とってなんだよ!」
「そのままの意味ですが何か」
「てめっ」
「ちょ、暴力反対!」
握ったこぶしで小突いてくる中田から笑って逃げていると、
「──楽しそうだな」
「ひぇっ……!」
背後から、すっかり忘れていた十夜サンのお声が。
「と、十夜サン遅かったですね」
不格好な中腰のままそろっと振り返ると、久しぶりにブラックオーラを纏っている十夜があたしを見下ろしていて。
すーっと、スローで体勢を整える。
いやん。激こわだよ十夜サン。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…