「楽しみだねー、陽」

「おう!すっげー楽しみ!」


満面の笑みで喜ぶ陽が可愛すぎて頭を撫で回したい衝動に駆られた。


溜まり場に着いたらいっぱい頭撫で撫でしよう。

セットが崩れる!って怒られても止めてやんないんだ。


と、そんなことを考えながらふと窓の外へと目を向けると。


……あれ?

見たことがあるような景色が目に飛び込んできた。


どこだっけ?
この辺ってあんまり来たことないと思うんだけど……。


過ぎ行く景色を見つめながら、少しの間考える。


……あ!


ある建物が目に入ってやっと思い出すことが出来た。

あのマンション、中田のマンションだ!