「なぁなぁ、りっちゃん」
「なーにー?」
前の座席から、ぴょこんと顔を出してきた彼方。
と同時に、隣に座っていた陽も同じように顔を出してきた。
「帰ったらさ、その特攻服着て写真撮ろうぜ!」
写真!?
「いいね!撮ろう撮ろう!」
「凛音!俺のも完成したら一緒に撮ろうぜ!」
「そだね!その時はみんなで特攻服着て撮ろう!」
陽に向かってピースをすると、「やったー!」と両手を挙げて喜ぶ陽きゅん。
それが可愛すぎて、心の中で身悶える。
はぁぁぁぁぁ、もう可愛いすぎてつらい。愛でたい。好き。
睦月さんのお店で特攻服を羽織ったあたしを見て羨ましくなった陽きゅんは、なんとその場で副総長の特攻服をオーダーしてしまったのだ。
衝動買いに驚いたけど、でも、陽が思わずオーダーしちゃうのも分かる気がする。
あたしだって陽の立場だったら絶対オーダーしてるもん。
それぐらい新しい特攻服格好良かったから。