「ふっふふーん。新しい特攻服うっれしいなぁー」

「……そのバカ面やめろ。気が抜ける」

「いーじゃない。うれしーんだから」



帰りの車内で思いっきりにやけていると、バックミラー越しに煌が冷ややかな目で見てきた。

これ以上見られたくないから、紙袋を顔に近付けて見られないようにする。

うん、これで思う存分ニヤつける。


っていうか、あーもうほんとヤバい。新しい特攻服嬉しすぎる。

帰ったら袋から出して見える所にかけとこーっと。



受け取った特攻服には、今の特攻服には無い新しい文字が描かれていた。


“鳳皇総長 リン”


その文字を見たとき、なんで“東條凛音”じゃないんだろうって思った。

すぐ十夜に聞くと、『お前を護るためだ』だって言われた。

お馬鹿なあたしでも、その言葉の意味ぐらい聞かなくても理解出来る。