「ニカ様!アロガン様がいらっしゃいましたよ!」
トミーが慌てて部屋へと入り、ニカの服装や髪型を整える。
トミーの後に続いて入って来たブラウに関しては、既においおいと泣き始めていた。
「ついにニカ様がご結婚なさるとは…このブラウ、感無量でございます」
「まだ結婚するって決まったわけじゃないのだから、そんなに泣かなくても…」
「何を仰いますか!!ニカ様に直接会って結婚なさらないなど、ありえませぬ!」
怒っているのか泣いているのか、よく分からないブラウに、トミーが横からハンカチを出す。
ここは任せろと言わんばかりにニカに合図を送るので、ブラウのことはトミーに任せてニカは
アロガンに会いに重いドレスの裾を持ち応接室へと向かって行った。
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