「あー美味しかった!やっぱり開放的なところで食べる方が美味しい!」
デザートの果物まで食べ終わり、ニカは草の上を大の字で寝転ぶ。
ニカとレゼの周りには小鳥たちのようにご飯につられてやってきた動物たちがあふれ、食後のお昼寝と言わんばかりに皆うたた寝を始めていた。
「そんなところで寝たら汚れるよ」
「別にいいの!これが気持ちいいんだから」
「んーっと」伸びをしながらニカは木々の間に広がる青空を見上げる。
流れる雲を視界の端まで追っては戻り、また新しい雲を目で追っていった。
「こんなとこで寝るとか、不用心すぎる…」
レゼが小さな寝息を聞き横を見ると、すやすやと気持ち良さそうに眠るニカの姿があった。
時たま吹くそよ風はニカの金色の髪を撫でる。
その風に反応したのか、ぎゅっと身を縮こませたニカを見て、レゼは羽織っていた黒い外套を脱ぎそっとニカの上に被せた。


