「裕介くん。ちょっといい?」


「んあ?影島が名前呼びなんて珍しいな」


「そー?裕介くんみたいに苗字じゃないから大丈夫だよ(笑)」


笑顔笑顔……!


私とみずは、ゆうちゃんを連れて屋上に来た。


授業が始まってるから誰もいない。

この嘘にはみずも付き合ってもらう。

そうじゃないと、ゆうちゃん気づきそうだから。




「んで?話って何?」


「裕介くん。私ね。裕介くんがずっと前から大嫌いだったの。」



「……は?」


「私も。裕介の事は美波が絡んでたから付き合ってたも同然。私もさー美波が裕介のこと嫌いだと思わなかったからさーあれだったんだけど、大!嫌いって言うもんだから、私も白状したわけよ。そしたら、美波、「もう話しかけられるのはゴメンだから、はっきり言いに行こう!」って。」



う……結構……嘘つくのきついな……

でも……ゆうちゃんのため……!


「ま。そーゆーこと!だから、ゆうちゃん、今後一切私に話しかけてこないで。」


「ゆうちゃんって呼ぶのも、今ここで終わり。んじゃ、バイバーイ!宍戸くーん」



これで……これでいいんだ……