私はフルフェイスの左手に何か光り輝くような

ものが見えた気がした。

私は自分の身を守ろうと必死で叫んだが、

身体は固まっていた。

私が叫ぶとフルフェイスは怖じ気づいたのか、

バイクをその場に置いて、

私達が行こうとしていた道へ走っていった。

私は

「つきっっ!!」

と声をかけて自転車の進行方向を変え、

思い切り自転車をこぎ始めた。