【完】僕達のレンアイ事情

「浮気?そりゃ違うよね」


「ん?」


「結婚してんだから不倫になるの。不倫」


「だからそうじゃなくて…」



やしなの口に丈が勝てない雰囲気になっている。

いつからやしなと丈はこうなっていたんだろう。
完全にやしなが上になっている。
俺が見てた頃とは全く違う。



「あ、あの…」



2人のやり取りを座ってみているだけだった千夏ちゃんがやっと口を開く。



「ほんとにそんなんじゃなくて…」


「でも、あんた丈のこと気に入ってたよな?」



今度は俺が口を開く。



「おまっ、話をややこしくしないでくれよ」


「ややこしくとかなに?ちゃんと誠実に答えてくれたらややこしくなんてならないよ」



やしなが悠人くんをぎゅっとだきしめる。


口では色々言ってもやっぱりしっかり不安なんだと思う。
こんなことされたら誰だって不安だ。



「ただ、バイトをしてて…」


「「バイト?」」



丈の言葉に俺とやしながハモる。