【完】僕達のレンアイ事情

「紗奈?」



俺はトイレの前で座り込む紗奈をみつける。



「…竜二」



今にも泣きそうな顔で俺を見据える。



「どした?」



紗奈と同じように俺も座り込む。



「んー。今日の合コンさ」


「ん」


「あたしが好きだった人ばかりだよね」


「まぁそうだな」



紗奈にとって祐希は元カレだもんな。



「2人ともほかの人とカップルになっててさ」


「待て、丈は違うから」



あそこで千夏ちゃんなんかとカップルって思って欲しくない。



「あんたはいつまでもやしなちゃんが好きだよね」


「んー。まぁ、そうだねー。でももうどうこうなろうとかはさすがに思わねぇよ」



俺の恋も。
紗奈の恋も。
お互いがずっと見てきてんだよな。

まぁ、俺が昔紗奈のことを好きだったのを
紗奈は知らないけど。



「ねぇ、竜二」


「ん?」


「あたしと付き合わない?」


「は!?」



突然の紗奈の言葉にびっくりしすぎて立ち上がる。