【完】僕達のレンアイ事情

「てか、なんで連れてきたのよ」


「祐希が来いって」


「なるほどねぇ」



祐希をみて〝うんうん〟と頷いてる。



「なぁ、お前はいいのかよ」


「なにが?」


「千夏ちゃんが丈に近づくの」


「は?」



紗奈の顔が険しい顔になる。
俺、変な事言っただろうか。



「俺、困るんだけど」


「なにが?」


「千夏ちゃんが丈に近づくの」


「なに、千夏狙い?」



紗奈がちらっと千夏を見る。



「全然違う。やしなが傷つくの嫌なの」


「バカみたい」



はぁっとため息をつく。



「だってさ、今だって子供いるくせに専門学校通わせてもらってさ、丈の実家でよくやってるよ。やしなは。それに2人目だって…」


「それはそれ。これはこれでしょ。だいたい好きなら奪えば?」


「もうそんな気ねーよ」



やしなのことを好きな気持ちはまったく消せてないけど。
でも丈がやしなを傷つけなければそれでいんだよ。