あたしは携帯をテーブルに置き、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。

普段、あたしは家では全く飲まない。

だから冷蔵庫に入っている缶ビールのストックは、充のだ。

充のだとわかっているけど、こんな時は飲まなきゃ寝るに寝られない。

ゴクゴクと喉を鳴らしながら、缶ビールを1本、2本、3本と開けていく。

ふざけんな、充のバカ野郎!!

急に不機嫌になって、勝手に家出て行って、どれだけ自分勝手なのよ!!

いい加減、限界ってものがあたしにだってあるんだからね!!

沸々と怒りが込み上げて来た時、ガチャッと玄関のドアが開く音が耳に届く。

部屋のドアをガン見していると、ドアが開く。

そこに居たのは、もちろん充。