「学級委員ー、学習委員ー、生活委員ー」



はい!と元気良く手を挙げる生徒が、じゃんけんによって役割を決めていき、時間はスムーズに進められていく。



しかし、その中で私は一切の沈黙を保っていた。



余ったものでいいから、面倒な人とは一緒にやりたくないな…。



「体育委員ーおっ、多いな!じゃあ先生とじゃんけんだ!」




あと残っている委員会は何だっけ。
保健委員と、図書委員かな。



「保健委員ー」



「最後に図書委員ー」




図書委員なら、そんなに人と接するイメージじゃないよね、多分…。




恐る恐る手を挙げる。私が挙げたのを見て、手を挙げかけた人は手を引っ込める。



失礼な。でも、これなら楽に決まりそう。




「他はいないか?それなら、武藤も図書委員にしとくか。もうすぐ学校来れるらしいからな!」



ん?武藤?武藤って、あの入学以来怪我で来てない人?



変な人と一緒は嫌だけど、一体どんな人なのか。
ぶ、無難な人であることを、祈る!!