あだ名…あのロボットっていうやつか。
確かに、話しても必要最低限しか喋ろうとしないところや感情が見られないところはあるしな。
「何?お前、和白さん狙いなの?クラスの女子が聞いたら卒倒もんだなこりゃ」
「そーいう話じゃねぇよ。ただ、珍しいから気になるってゆうか」
自分でもよく分からないが、俺を前にして同じような言動を繰り返す女子の中で、彼女はいつも異質だった。
話しかけてこないし、むしろ接触を避けているようだった。
しかし、委員会で質問をすれば、意外としっかり答えてくれる。
しかも、その答えは非常に分かりやすい。
仕事の振り分けも手際が良く、彼女の器用さを感じられる。
彼女は1人でいるが、人との関わりを拒絶していることと別に、彼女自身が1人で何事もこなしてしまう完璧さが周りに壁を作っているのだろう。