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「あー、だりぃ!」
放課後の教室のある時。既にクラスメイト達は部活に行ったりや帰宅したりで、残っているのは俺ともう1人だった。
「おいおい、何ぜーたく言ってんの?全く…遅れて来たくせに、俺の人気かっさらってんじゃねぇよ!」
「やー、でも毎回休みごとに絡まれんのもキツイだろ」
「はい出たー。大誠様の傲慢発言!」
「おい、かなえ。ふざけんな」
「止めろ!!その名を強調して呼ぶな!!」
荒川叶(あらかわかなえ)、名前が女子っぽいことにコンプレックスを持っている。
しかし、本人の身長は高く、顔もイケメンであり、そこにギャップを感じる女子も多いそうだ。
俺の中学以来の友人である。
「で、そういやさぁ、俺の前の席の…」
「和白さん?あの子喋んないよなぁ。でも、お前に付きまとわない点、楽なんじゃねーの」
「いや、委員会じゃ喋るけど…すげー業務連絡的に」
「マジ?あのあだ名も侮れねーってか?」
