しかし、どうしても逃れられないこともある。



委員会で、毎月数回ミーティングがあるから。




武藤と同じ図書委員として、やはり会話する機会が生じてしまう。



「これって今日のホーム(ホームルーム)で、言えばいいんだっけ?」




こくりと、私はうなずく。




「そんで、アンケート?集めるのはどうする?」




「…………私が集める」




「サンキュー。よろしく頼むわ。この案内は、教室のどこに貼るとか決まってんの?」




「後ろの黒板左横」





「話変わるけど、今週の図書室の受付って、俺ら?」




「月、水、金が私。火、木は武藤君で割り振ってる」




そして、彼は質問が多い。
まだ、学校に慣れていないのもあるかもだけど。




会話というには、続かない会話を繰り返す。




この時ばかりは、面倒なので必要最低限のことを端的に伝える。