白き魔女の呪い ~100年後も、ずっと~



今日もいい天気だな。
亡き王妃が好きだった庭園に足を運んでいた。


母が亡くなってからは、ここにあまり近づかなかった。
ここに居ると母の思い出で胸がいっぱいになるから。


しかし、今日はここに行きたいと何故か思った。


今日の城は騒がしい。
今日は私の18歳の誕生日。
よくこの歳になるまで結婚しなかったなと思うほどである。
しかし、娘を可愛がるあの王であるからこそなのだろうとも思う。


風がそっとフローラの金色の髪を撫でた。


庭園に咲いている花の香りがフローラを包む。


ここは穏やかだな、とフローラは笑みをこぼした。


フローラに対する継母の態度はいつもと同じく冷たい。
フローラが継母の機嫌を損ねることでもしたのだろうか?
しかし、いくら考えても思い浮かばない。
そんな日々を過ごしていた。


その場にしゃがみ込み、黄色の花に手を伸ばす。


「っ、」


フローラの手から赤いしずくが滴った。


黄色い花の棘が指に刺さってしまったのだ。


「こんなのバルーナに見られたら大騒ぎね。」


血の出る指先を咥え、ふふっと笑う。


「さて、戻りますか。お母さま、また来ますね。」


立ち上がり城へと足を進めた。


この日を最後に、フローラが庭園に来ることは二度となかった…。