白き魔女の呪い ~100年後も、ずっと~


「す、すみません。」
急いで床に落ちた櫛を拾い上げる。
何処も破損していないことを確認し、ほっと息を吐く。


「王妃が私のことをよく思っていない事は確かだわ。」


「そんな訳は…。ど、どうしてそんなことをお思いなのですか?」


バルーナは姫の息を呑んだ。


「王妃の目を見れば分かるわ。私に対する笑みは、目が笑っていない。目には憎しみとか嫉妬とか、そんな類のものが映って見えるわ。」


姫は続けた。


「しかし、私は姫であるから。もう一度愛そうと決めたから、いつか私に本当の笑みを見せて頂ける日を信じて、待っているわ。」


あぁ、なんで姫だけが…。
バルーナに向けた微笑みは、どこか悲しく、それは今の姫のこころを映しているようであった。





私は決めたのだから


人を愛することを辞めないと。


しかし、



本当に大切な人はもう二度と作らないと…。