ローズさんを紹介されてから間もなく、ローズさんを正式に王妃として迎える式典が行われた。


国中の誰もが、新たな王妃を歓迎した。


「今度の王妃もとても美しい」そう、国中の人々が噂をしていた。
私はその噂が誇らしかった。


美しい継母は、私の自慢の母であった。


しかし、私の知らないところでもう一つ囁かれていたことがあった。


「今度の王妃もとても美しい。しかし、フローラ姫の方がもっと美しい。」


国内でいや、国外でも姫の噂は広がっていた。


一度でいいからその姿を拝見したい、という人々で大勢の人々が押し寄せていたことに、私は気付かなかった。