まばゆい光が姫を包みます。


姫はいったい何が起きたのか、知り由もありません。


魔女はいいました。


「あなたには“不死”の呪いをかけました。」


その日から、姫は何年たってもその美しい容姿は変わることがありませんでした。


気味悪さから国の人々から忌み嫌われてしまいました。


姫はいつしか“魔女”と呼ばれていました。


王に迷惑はかけまいと、姫は城を出ました。


城を出て、何年たったでしょう。


1人の白き魔女に出会いました。


姫に事情を聞くと、白き魔女は言いました。


「一つだけ呪いを解く方法がある。それは…」


―愛する者の死をもって解かれる―


姫は知っていました。


愛する者を亡くす痛みを、悲しみを。


姫は白き魔女に言いました。


「誰かの死の上にある、私の幸せはいりません。」


白き魔女は姫のやさしさに心打たれました。


それから白き魔女が亡くなるまで、姫はずっとそばにいました。


白き魔女は、姫に自分の名を与えました。


姫は新たな白き魔女として時を刻み始めました。