『うわぁ、やっぱ美味しそう!さすが翔だね』

そう。翔は料理が上手い。

お母さんの手伝いとかで作っていたらしい。


一応2人で作ったんだけど翔の方が役割多かった気がする。

まぁいいか。

「そうでもないだろ。美麗も料理できるんだな」

『まぁね。1人暮らし始める前にちゃんと出来るようにしたよ』

「そうか」

『じゃあ、頂きます!』

「おう。じゃあ俺も」

そうして2人で食べ進めた。

私あんまり食べるほうじゃないんだけどなぁ。

人前では特に。

でも翔の前だったら1人の時より食べれるかも。

『美味しい!逆に翔が来てくれてよかったかも』

「そうか?それなら良かった」

そう言って彼は笑った。

『「ごちそうさま」』

『あっ翔もちょうど食べ終わった?』

「あぁ。皿洗おうか?」

『あー、いいよいいよ。美味しいもの食べさせてもらえたし』

そう言ってお皿を持っていこうとした私から彼はお皿を奪った。

『あっ』

「いいから。俺が洗うよ」

翔はそう言ってくれてるけどなぁ、、

やっぱ悪いし。

手伝うくらいはいいかな?

そう思い、既にキッチンへ行ってしまった翔を追いかけた。

『せめて手伝うよ』

「ありがとう」

そう言って彼は微笑んだ。

『ど、どういたしまして!』

今胸の奥がキュンとした気がした。

でもそんなはずはないと自分に言い聞かせた。