その後、顔色が悪かったのか、
泣きそうな顔をしていたのか分からないが、

「大丈夫?」

と希音に聞かれてしまった。

今日で何回心配させてるんだろう。と自分が嫌になった。

『大丈夫だよ!』

と強がって本音を言えないことにも。
そのせいで希音を悲しませてしまうのも。

“違うの。ホントはもっと頼りたい。信頼してないわけない。”

そう言いたいのに口から出てこない。

自分が嫌い。素直になれない自分が。
誰のことも幸せにできない自分が。

“憎い”
嫌いと言うよりはそっちになるのかもしれない。