ふたりきりの帰り道。 ひらひら舞い落ちる雪。 「雪だ…」 「綺麗だね」 そう言えば櫻ちゃんは ただ静かに微笑むだけだった。 家の前について、流れる静かな時間。 櫻ちゃんは私をぐっと引き寄せて 力強く抱きしめた。 「櫻ちゃん」 その瞬間、何かが溢れて弾けた。