櫻ちゃんは少し頬を染めて、 照れくさそうに笑った。 「ばーか、知ってる」 そう私の髪をくしゃっとして。 「私も櫻ちゃんが私の事好きなの知ってるよ」 私が笑いながらそう言うと 「そのために手紙書いてるんだからな」 と優しい顔で笑った。 「へへ、大好きだよっ」 「くすっ……うん、俺も」 『好き』 って言葉で聞いたことはないけど 伝わるよ。 だって、すごく優しく笑うんだもん。