「でもっ、どこにいるかわからないんでしょ?」


わからないよ。

「前に進まないと、ダメだよ…星川くん」


お前に何がわかる。


恋文がいないとダメなんだ。

何も、やる気が起きない。



世界が灰色で、色がない。


「進めないんだ…恋文がいないと」


「星川くん……ごめんね」



その子は走ってどこかへ行ってしまった。