そこには
身長は高くてさらさらの黒髪。
肌の真っ白な…　　　彼だった。

桜を抱き締めるようにして落ちていった。
自分が床に叩きつけられたのに桜の心配をしている。

そんなに桜のことを…。

私は逃げ出したいがもう少し様子を見ることにした。

「何してんの？」

いつものようにさわやかな笑顔だったが
声は怒りのこもった声。

でも私には関係ない。
女子達が嫌われても私には傷はつかない。
でも…


「この子に傷1つでも付けたら許さないから。」

なんでそこまでして桜に優しくするの？
初めて話したんだよ？
私は桜のことがますます嫌いになった。


「なんで、貴方はそこまでして…
私は偽りのっ…シンデレラと呼ばれて馬鹿にされるように人なの…
貴方が変な目で見られてしまっ…」

そうよ。偽りのシンデレラが。
普通王子様に相応しいのはシンデレラよ？
なんで偽りのシンデレラなのよ。

すると私は信じられない光景を
目にした。

一生忘れることは出来ない。

桜の事を抱き締めていた。

許せない…。
沸々と沸き上がる怒りを押さえて
様子を見た。


すると最後、信じられないことを口にした。

「俺は…ずっと君のことが好きだった。」

何いってんの。
私はこれ以上見ていられないため
その場から逃げ出した。

許せない。

許さない。

この手でずだずだにしてやる。


私はそう心に誓った。