偽りのシンデレラ

次の日。裏庭に行く途中に彼を見つけた。
声をかけようとしたが何かヒソヒソと話しているのでこっそり聞きに行った。　

「なんか昨日、滝川菜の花っていう子に声をかけられて…。」

おぉ。やっぱり気になってきたのか。
私は自信満々でうきうきしながら聞いていた。
しかし、現実はそう簡単には上手くいかなかった。

「あいつの妹…桜ちゃんが気になってるんだ。」

は？なんで桜なの…あんなやつなの…。
もう少し話を聞いていることにした。

「！お前…偽りのシンデレラだぞ！？
どう考えても菜の花ちゃんの方がかわいいし…」

「お前…。人は噂ではわからないからな。」

なんなのよ…私は怒りが収まらなかった。
なんであんなやつなの…

私は王子様のファンの集まりがいるところにこの情報を伝えにいった。

「あの～、もしかして王子様の？」

すると女子達は悲鳴をあげた。

「あ！菜の花さんだ～！憧れてたんですっ！！！」

ふっ。
私は心のなかで喜んだ。

「それで私たちになにか…」

私は女子達にあの話をした。

「そんなぁぁぁぁ！偽りのシンデレラが！！？？信じられない！！！」

「菜の花さんありがとうございます…」

「いえいえ。頑張ってね～」
ふふっ。上手く利用できた。
これからが地獄なのよ菜の花。