「崇さんって意外と几帳面で綺麗好きなんですね」


「茜は意外とルーズなんだな」


「ええと、どうでしょう。今井さんがいつも綺麗にしてくれるので、掃除してなくても平気なのか、よくわかってないです」


崇さんは私の顔をじっと見た。


「綺麗なのが当たり前なら、汚い状態なんて耐えられないんじゃないか?」


「ですかね」


「だいたい、高校生に毎日コンビニ弁当を押し付けるのはすごい罪悪感だ……。家政婦雇ってでもまっとうな食生活をって考えてる親父さんなら、許可なんて出さないだろ」


「え。そんなことはない、はず」


お父さんは、金に任せて私の面倒を人に丸投げしているんだと思っていたので、

私のためという発想がなかった。