母が生きていた頃のことはほとんど覚えてないけど、
多くの家庭でクリスマスを祝うと思うので、おそらくわが家もツリーを飾ってクリスマスを祝っていたはずだ。
なので、家にある古いツリーやオーナメントを引っ張り出してきたのかと思っていた。
「茜が幼い頃は、ツリーも小さなものを飾ってたんだってさ。この機に大きなものを買いなおしたらしい」
「そうなんだ……あとでお父さんにお礼を言わなきゃだね」
「ああ。嬉しそうな茜を見たら喜ぶと思う」
「そうかな」
「そうだよ」と崇さんが優しい顔で微笑むから、なんだか照れくさくなってしまう。
「お父さん、早く帰ってこないかな」


