雪を眺めているとうずうずしてきて我慢できず、ダウンコートを肩にかけて1階に下りた。


1階は静まり返っていた。


もう昼前なので、お父さんはとっくに会社だろう。


私は冬休みだけど、お父さんの休みはもう少し先だ。


リビングのガラス窓を開け、サンダルを履いて庭に出た。


幸いというか、残念というか、足が雪に埋もれるほどは積もってないけど、

きゅきゅっと雪が鳴り、自分の足跡がつく。


それが楽しくて、一人だというのに「わあ~」と歓声を上げながら歩き回る。


一通り歩き回り満足したら、今度は雪を集め、手でぎゅっぎゅっと押し固める。


雪うさぎにしようか、雪だるまにしようかと考え、まずは簡単そうなうさぎからだ。