「そうだな。遅くなってしまったが、茜の誕生日だ。今からでもお祝いの仕切り直しだ」


父の言葉に崇さんがうなずく。


「ケーキもあるしな」


「そういえば、あのケーキってもしかして崇さんかお父さんが買ったものなの?」


「ああ、オレが注文しておいたんだ。お金は親父さん。でも、料金以上にサービスしてくれるって言ってたから、きっと豪華なケーキだぞ」


崇さんの言葉に、目を輝かせた。


帰宅してからのことを考えると、気持ちが浮上してくる。


「ありがとう、二人とも。それは楽しみ! 明日、もう一度店長にもお礼を言っておかなきゃ。あ、そういえば」


私は放り出してしまった包みのことを思い出し、お父さんを向いた。