「いいか悪いかで言ったら、そりゃ勝手に部屋に入られるのは不愉快かもしれないけど」


「じゃあ、ダメじゃない!」


「でも、オレは掃除で定期的に入ってるから、見られて困るものがあるわけじゃないだろう。気になるなら親父さんには秘密で」


「え、えええっ……」


それでいいのか。


今から暴くものが、お父さんの部屋から持ち出されずに保管されているなら、

もしかして私には見せたくないものなのでは?


そんな考えが頭によぎる。


「茜」


肩を叩かれ、真衣を見る。


「崇さんが見てもらいたいって言うものがここにあるわけだし、とりあえず見てみようよ」


「うん……」


迷いながらも崇さんのあとに続いた。