店主のおじさんは星のオーナメントをサンタやトナカイの模様の紙袋に入れた。
それを受け取った崇さんは振り向き、私に差し出す。
「実はさ、親父さんに頼まれたんだ」
「お父さん?」
「日曜日に何も買ってやれなかったどころか、ろくに楽しむ前に倒れてしまって申し訳ないからって。
何か欲しがるものがあれば買ってやってくれって言われて、お金を預かったんだよ。さっき食べたのも、これも、オレじゃなく親父さんからなんだ。だから、受け取ってくれないか」
「そう……なんだ」
それ以上、何も言うことはできなかった。
嬉しい?
嫌?


