ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー


「まあ、確かに、星のオーナメントはてっぺんだけ飾ってるツリーもある。茜はそういうのばっか見てたのかもな。

でも、ぶら下げるオーナメントに星がないわけじゃない。星ひとつで寂しいなら、これもいっぱい買っておくか」


「ええっ」


私は首を横に振った。


星がひとつじゃないことはわかった。


でも、我が家ではクリスマスツリーなんて飾らないから、必要ないのだ。


崇さんは私を見て、ニヤリと笑う。


「それにさ、ツリーと言えば、電飾をつけるだろ」


「う、うん」


「あの電飾ってのは、世を照らす光とかキリストを表しているらしいんだけどさ。元々はクリスマスツリーっていうのは、森で見た夜空の星を再現しようとしたものらしいぜ。

ま、そういう話を聞いたことあるだけで、ホントかどうかはわからないが」