キラキラと輝くゴールドの星のオーナメント。
星の下は筒状になっていて、ツリーの頂点に差して飾る星だ。
私はそれを手に取った。
どうして星は頂点にただ一つあるだけなんだろう。
特別扱いするのだろうか。
家ではツリーを飾った記憶なんてないけど、鈴木家やお店で見かけたときに、星がまるで仲間外れのように見えて、
私みたいだと思っていたのだ。
真衣が隣にいても、ひとりぼっちに感じる私みたいだ、と。
「それが欲しいのか」
崇さんは私の後ろから覗き込んだ。
「いえ――」
「買ってやるよ」
「えっ」
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