「おはよう、茜」 「おはよう。お粥、食べられる?」 「ああ。胃を壊したわけでも熱があるわけでもないからな。そろそろ普通のご飯も食べられると思う」 「そう。それなら、今日も崇さんが来るから、直接伝えて」 私はお父さんにお盆を手渡した。 お父さんはそれを膝にのせる。 「そうだな。ありがとう」 「ううん。お昼の分のお粥も冷蔵庫にあるから、温めて食べてね。あと……」 「あと?」 お父さんは顔を上げて私を見た。