お父さんに心配してほしいなんて思わない。 でも、それを崇さんに言っても仕方ない、と言葉を飲み込み、笑顔を作った。 「送ってくれて、ありがとうございました」 「あーうん。親父さんによろしく。それじゃ、おやすみ」 「おやすみなさい」 走り去るテールランプをしばらく眺め、家に入った。