「こんな時間に誰だろう」 首を傾げながら箸を置いて立ち上がると、今度は小さな音を耳が拾った。 ガチャッと、扉を開けるような音だ。 「え」 三人の声が重なる。 「まさか泥棒じゃないよな?」 言いながら玄関に向かおうとする崇さんを呼び止め、つぶやいた。 「なんか、ものすごく既視感が……」 「そういえば」 崇さんにも思いつくものがあったようだ。 まさか……まさか、ね。