コンコンッ








扉の向こうからノックの音が聞こえる。






誰だろー?








「はーい。どーぞ」








疑問に思いながらも体を起こして扉の向こうのノックの主に返事をする。







と。









「紗久、入るわよ」








扉を開けた人物は大人の色香を纏った西園寺先生だった。







西園寺先生は言わずと知れた百花担当教師で、理事長の右腕としても有名な才女だ。







そんな西園寺先生がどうして直接私の所へ?








「どーしたんですか?」







思わぬ客に首を傾げながらもとりあえずベッドから降りる。







てっきり怜桜、悠辺りだと思ってたから油断していた。