浅葱の贖罪

「かっちゃん、それ、本気で言っているか?」
歳は更に眉をひそめた。

「本気だ。何も間違ったことを 口にしてはいないだろ?」

歳は押し黙った。
「…だが、かっちゃんはどう考えている?他の女に勇さんと呼ばれたくないんだろ?」

歳は核心をついてきた。確かに、私は他の女、いや、女だけでなく他の者の全てにおいて、我を″勇さん″と呼ばせることを許さなかった。