浅葱の贖罪

「かっちゃん、最近、脱け殻みたいだぜ。」

歳はそんな私を気にしてくれていた。

「どこがだよ?別にふつうだろ?」
歳はその美しい顔をゆがめて言った。

「やっぱり、夫婦約束は断るべきだったんだよ。」
そう嘆くように歳は呟いた。

「なぜ、そのようなことを言うか?松井家と縁を深くすれば、近藤家にとって、必ず良いことが起こるのではないか?」