そして…
「沖田惣次郎と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」

後の愛弟子に逢った。初めて見た時、惣次郎には才覚が見てとれなかった。

また、義母(ぎぼ)の近藤ふでは惣次郎にきつく当たった。
「惣次郎、廊下の雑巾掛けは終わったの?」

「申し訳ありません。今、洗濯物をしていたため…」

「何を呑気なことを。いいですか?あなたは養われている身なの。いやなら、この道場から出ていきなさい。」