気を取り直して、私は、これまで私の身に起きたことをすべて話し始めた。

「信じられないと思いますが、私は今から約 150年先の未来からやって来ました。

その時代で、私はあまり良い暮らしをしていたとはいえませんでした。

私が産まれた家柄は、平安の時から続く由緒正しい旧家でした。
そのため、父と母は望まぬ結婚をしました。

この時代では、は当たりのことですが、私の時代では、とても、珍しいことなのです。

そして、父と母は私を愛してくれませんでした。

跡取りとなる長女や、頭のきれる次女はとても、大切に育てられましたが、
両親に顔が似ておらず、なんの取り柄もない私に、両親は振り向きませんでした。