それ以来、久坂玄瑞はよく、この診療所を訪れたが、先生は、余り乗り気ではなかった。

それに、先生は、己が曖昧な立ち位置にいることを嫌い、そろそろ久坂玄瑞をきろうと考えていた。

その矢先、私は久坂玄瑞に子をとりあげてほしいと頼まれたのだが…
「まさか、そんな訳がありますまい。私が、新選組を気に入っているのは、先生もご存知でしょう?」

私がそう言うと…