「夢璃、兄ちゃんも手伝うからな!」

兄ちゃんが言う。

「俺が手伝うからいいっ!」


「何、作ろうかなっ♪」

「夢璃、カレーが食べたい。」

お母さんが言う。

「じゃぁ、カレーにするっ!」


こんな我が儘なおばさんの言うことを
素直に聞く夢璃。

本当に可愛いと思う。

それから、テキパキ冷蔵庫から
野菜など材料を出す夢璃。

俺は、そんな夢璃を見ている。


「よしっ!切ろうっ♪」

そう言って包丁を取り出した夢璃。


…………え。

「ちょっと…、夢璃?」

俺は言った。

「なっ…、何?…愁君っ♪」

無理に笑顔を作って夢璃が言う。


「だ…、大丈夫?」

「うん…、大丈夫…だ、よ。」

夢璃が答えた。