――愁二――

夢璃が行ってしまって。

1人、教室に向かった俺。


「あ、愁二っ!!」

弘史が言う。

「…………。」

黙って、教室に入る。

「無視ですか…。」

弘史が言った。


席についてうつ伏せになる。

「…元気出せよ、愁二~。」

弘史が言う。

「…無理ー。」

「別に、
いなくなるわけじゃないだろっ!」


「…けどさっ!

明日から俺は、1人で
登校しなきゃいけないんだよっ!?

学校に行っても、夢璃がいないわけっ!

俺にとって、
どんなに辛い事か分かるっ!?」

俺が机を叩いて言った。