そう聞いた時。 なんでだろう…、悔しかった。 分かってんだけど。 当たり前なんだけど。 行ってほしくなくて。 どっか行っちゃうような気がして。 遠くなる気がして。 とっさに夢璃を抱きしめた。 「愁君…?」 夢璃が言う。 「やだ。」 俺が言った。 「…………。」