夢璃の家は、本当に近い。

三分で着く。

チャイムを鳴らそうとしたとき。

――ガチャっ

ドアが開いた。

と思ったら、

「愁君…。」

夢璃が抱きついてきた。

可愛すぎでしょ。


「どうした?」

抱きしめて、夢璃の頭を撫でた。

「…祐璃と喧嘩した。」

夢璃が小さな声で言う。

「…祐、璃と…喧嘩、…?」

俺は言った。

「うん。」

そう言うと、
もっと抱きついてくる夢璃。


…俺は、姉弟喧嘩で呼ばれたんですか。

夢璃だから許すけどさー…。


「家、入っていい?」

いつまで、外にいるんだと思い言った。

「うん…。」

夢璃が言う。

リビングに向かって、中に入ると。

「暗っ…。」

電気も消えて、真っ暗だった。